今月の法話

令和4年1月

法然上人にお逢いしたいと思いませんか

 いよいよあと2年で浄土宗は開宗850年を迎えます。承安5年春、法然上人43歳「たちどころに余行を捨てて、一向に念仏に帰し給いにけり」と法然上人行状絵図に示されております。

 今から八百年前の法然上人にお逢いできるなんて不可能ですよね。

総本山知恩院御影堂正面には法然上人木像の御影が安置されています。正面で合掌してお念仏をお称えしていると、法然上人が何か語りかけて下さるような気持ちになります。京都を訪れた際には、必ず御影堂をお参りします。それは法然上人がお待ち下さっているような気がする。お逢いできたような気がするからです。

 皆さん初夢は見られましたか。もし夢で法然上人にお逢いすることができたら、あまりの感動で会話にならないと思います。でも、お逢いしたい想いを強く持つと夢枕に立って下さるかも知れません。想いは叶って欲しいものです。

 法然上人の想いは現実のものとなります。「我が師善導一師」。法然上人からさかのぼること五百年前、中国唐代の善導大師が夢枕に立たれ「専修念仏を弘むること、貴きが故に来れるなり」と。二祖対面という浄土宗にとって最も大切なお出会いとなっています。

  目まぐるしく移り変わって行く日々の生活の中で、少しでも心静かにお念仏をお称えできる時間を持ちたいものです。

岩手 吉祥寺
武田眞和

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