今月の法話

令和元年9月

仏様は「すぐそばにいる」

お釈迦様は仏法を悟って自らの心(智慧)を磨く大切さを教え、修行に専念すれば苦しみの世界(輪廻)から解脱できると説かれました。また真理を体得されたお釈迦様は、後の世の全ての人を救う為に、西方に極楽浄土というそれは美しく素晴らしい世界があり、その世界はすでに輪廻の世界を解脱して悟りを開かれた阿弥陀仏の世界で、私の名を称えれば皆が平等に往生できると説かれました。

このお念仏の教えが日本で広まったのは、戦乱や地震、台風、飢饉が起こり人々が不安にさいなまれていた鎌倉時代です。しかし、現代に於いても、天変地異や社会の激しい変化、生老病死の苦しみは何ら変わることはありません。いつの時代でも人々は不安の日々を過ごしております。

人々は心細く心の支えとなるものを求め彷徨っています。お念仏はそのような人々の拠所となりました。
『生きらば念仏の功つもり 死なば浄土にまいりなん とてもかくてもこの身には 思いわずろうことぞなきと 思いぬれば死生ともにわずらいなし』と法然上人のお言葉です。お念仏の教えにより多くの人は救われました。

法然上人の教えを信じて南無阿弥陀仏とお称えしてみてはいかがでしょうか。あなたのことを見つけてくださる仏様がいらっしゃいます。

御目を見まわして、わが名を称える人やあるとご覧じ、
御耳を傾けてわが名を称える人やあると、
よるひるきこしめさるるなり、
されば一称も一念も阿弥陀仏に知られまいらせずという事なし

南無阿弥陀仏

北海道第一 長福寺
梅庭英良

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