今月の法話
令和7年6月
こころの傘、持っていますか?
梅雨の時期、高温多湿で身体にこたえる気候となりました。
皆さんは、外出先で雨がザッーっと降ってきたならどうされますか? 「今朝の予報で降水確率は30%、今は曇っているけど、すぐに済む用事なので、傘を持たずに出掛けよう」と外出される方もいらっしゃると思います。
しかし、用事を終えて帰り道に突然の雨…。 皆さんもこの様な経験があると思います。 傘を持っていないので、帰りたくても帰れない。 そうかといってズブ濡れになるのも嫌だし、急いでタクシー乗り場に行っても長蛇の列、なかなか帰ることができずに困った経験をお持ちではありませんか? でも、その時に念のため傘を持って外出した人は「あ~よかった、傘を持って出てきて…」と、雨にも濡れずに済み安心して帰ることができます。
私たちは、日々暮らしのなかで様々な問題や困難にあうことがあります。 しかし、信仰心という心の傘を持っていると、そこから生まれる悩みや迷いを取り除いてくれます。
法然上人は、南無阿弥陀仏と声に出して阿弥陀さまの名前を呼ぶこと、お念仏を唱えることが「困った、どうしよう…」と迷っている私たちを阿弥陀さまが正しい方へお導きくださいます。 と、お示しくださいました。
私たちが、親しい方を〇〇さん と、呼ぶように阿弥陀さまの名前を声に出して呼んでください。 南無阿弥陀仏と、日々唱え続けることで、信仰の傘、お念仏の傘を心に広げていくことができる様になるのです。
合掌
大阪 西蓮寺
金冨法隆