今月の法話

令和6年6月

 『天下和順』

 3月の布教師会研修会の講師先生の印象的な話のひとつに…

「お経の中に、お目出度いことをお祝いする時や、世の中が平和であることを祈る『天下和(てんげわ)(じゅん)』のお経文(きょうもん)があります。その意味合いは、

   ①毎日が清く明るく、風も雨も程よく心地よく

   ②天災地変や流行り病などおこらず、人はみな安らかで

   ③決して武器など手にすることなく

   ④お互いが礼節や道理、徳を重んじる

〃そんな世界でありますよう、そんなみんなでありますよう〃 〃そうしていきましょう〃 と云うものです。

なぜお釈迦さまは、このような言葉をのこされたのでしょう。

それは 〃現実はそうではないのだ〃 という事を、気持ちの中に、心に覚悟して生きるため。」そう教えて頂きました。

 いろんなことが海外の遠い処にも、自分の身のまわりにもありますが、きちんと朝になれば目が覚めて、食事がとれて、歩いていける。  当たり前と思われることにも、喜びと感謝の気持ちを忘れずにいたいと思います。お念仏を忘れず、喜びと感謝の毎日をおくらせていただきたいと思います。

北海道第一 長昌寺
麻上昌幸

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