会長法話

岩波 昭賢 前会長 第4話

雪のうちに仏のみ名を唱ふればつもれる罪ぞやがて消えぬる。

このおうたのお意は、降りつもった大雪も、太陽の光に照らされ、いつか消え去ってまいりますように。 私どもが知らず知らずの中に犯してきた罪科も、仏のみ名を唱えたならば直ちに消えてしまいます。
阿弥陀様の本願を信じて一心にお念仏称えましょう。犯した罪はどうしようもありません。 その苦しみから救われる道が阿弥陀様におすがりすることなのであります。

只一向にお念仏すれば必ず救われます。
併(阿弥陀仏)の本願、お約束なればこそでございます。

疑心暗鬼と申します。疑いの心は救いのさまたげになります。阿弥陀さまは私ども凡夫を我が子の如く慈愛に富んだお心で見つめて下さっておるのです。
私ども凡夫は、ただ助け給え。南無阿弥陀仏とおすがりさえすればよいのです。

私の住んでおりますところは、長野県の丁度眞中あたり、冬は非常に寒く、時には零下十何度ということも珍しくありません。また大雪に見舞われることもしばしばです。屋根から落ちた雪で窓がふさがれることもございます。いつになったらこの雪は消えるだろうと思うほどです。
然しそれがいつか知らぬ中にすっかり溶けてなくなります。

私どもの犯す罪科もただ一心に阿弥陀如来様に帰依して、南無阿弥陀仏すれば必ず救われることを信じて只一何にお念仏いたしましょう。

南無阿弥陀仏  合掌

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