会長法話

久米 慶勝 前会長 就任御挨拶

この度、平成十八年九月一日付けにて、百年の歴史のある総本山知恩院布教師会の会長という大役をご指名賜り、誠に光栄極まりない事と喜びおりますが、その大役の重きに堪え得るかと心配致しております。
もとよりその器量は全くございませんが、近年、布教師会の重鎮であられ大活躍をしておられた方々が次々と御遷化されて、はからずも学徳ともに僭越なる貧道が引き受けなければならなくなりました。
どうか会員諸師の御支援、御協力を賜らなければ、如何とも為し難い 故、何卒宜しくお願い申上げます。

さて八月三十一日の総会で初めての御挨拶を申上げた時、かねがね夢を描いておりました事を三点、取り出しましたが、五年後の法然上人八百年御遠忌の記念 事業の軌道を示すべく、まずは大遠忌委員会において、会員各位にアンケートなどによってお尋ね致し、八百年遠忌記念事業が後々までも良い評価を得られる程のものである様にと、努力していきたいと考えております。
幸いにも副会長三人制にして頂き、それぞれ誠にすばらしい実力をお持ちの方々で、大変心強く思っております。
必ず会員の皆様が総本山知恩院布教師会の会員であって良かった、幸せであると受け取って頂ける会となる様に身命を架して頑張っていきたいと思っております。

さて、その夢の三点とは、布教中に自坊の総代などの葬式が出来た時、あるいはまた布教師自身が倒れた時などの、緊急事態の時、会に連絡を受けると、その後の処置を全面的に対処できる組織を立ち上げること。
次に布教先で後継者問題の相談を受けることが多いので、この情報をまとめて紹介できる組織も教化として必要であると痛切に感じています。
さらに知恩院布教師会の老人ホームを知恩院境内に三棟持ちたい。
元気棟、病気棟、認知棟である。
若い時から掛け金をしておいて、自坊を譲った後、ここで最後まで面倒見てもらえる所を我々自身の手で作るのです。
これらのことを知恩院布教師会の法然上人八百年大遠忌委員会にて諮り会員諸師にアンケートでご意見を伺っていきたいと考えております。
我々の任期三年間は八百年に向かってのセットアッパーであるから、記念事業を軌道に乗せる重要な時、三副会長、支部長、幹事長、幹事等の役員が一致団結して頑張りますので、どうか会員諸師の御支援ご協力を宜しくお願い申上げ、就任のご挨拶とさせて頂きます。

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