今月の法話
平成17年10月
み名を呼ぶ
南無阿弥陀仏のお念仏は、声に出して称えることが大切なことです。
それは、阿弥陀さまが法蔵菩薩と呼ばれた、そのいにしへ「もし私が仏となったなら、十方の衆生が我が国へ生まれたいと願って、心から我が名を称えたら、必ず救いとります。
もし救うことができなかったら、仏になりません」
と誓われて、阿弥陀如来と仏様になられた本願であるからです。
名前には、大きな徳がそなわっています。
小さい子供が、ままごと遊びをしながら「お母さん」と一人ごとをいいながら機嫌よく遊んでいますが、あれは「お母さん」と母の名を呼ぶことによって、お母さんの姿を思い浮かべて、あのやさしい母の愛情を項載しているのです。
お念仏も、南無阿弥陀仏とみ仏の名を呼ぶことによって、阿弥陀さまの大いなる慈悲を項載し、広大無量の功徳、やすらぎを得ることができるのです。
京都 直指寺
小田芳隆