今月の法話
平成31年3月
「近所つきあい」の基本は、朝、自家の前を掃除することでしょう。それも、隣の家との境を少し超えて、掃除することが大切でしょう。少し超えて、掃除することを続けていると、人として大切なことを、身につけることができます。そこで気をつけることは、隣の家の境を超えて、掃除してやっていると思うか、掃除させてもらっていると思うかです。
自分の為になるのは「やっている」よりも「させてもらっている」が大事です。掃除を続けていると、自然に身に備わるものがあります。私達は、法然上人のゆかりの地、総本山知恩院にお参りします。その時、一人では、なかなかでにくいお念仏も、お参りの方々のお念仏に助けられて、自然とお念仏を申しています。
お念仏の申しかたは、「させてもらっている」の心がまえです。
これは、総本山知恩院にお参りさせてもらうと、しみじみと感じられることです。阿弥陀さまのご本願があるが故に念仏を申すことができ、その救いにあずかることができるんだなあ!ということを知恩院さんで法然さまの前でぬかずくと心の底からわきあがってきます。
まもなく、御影堂の修理も完成しますが、ぜひお参りしたいものです。お念仏の教はインドのお釈迦様にはじまり、そして中国日本へと伝わってきた仏教の教えの真髄である大事なおしえです。
心にきざんでお念仏申しましょう。
合掌
富山 西念寺
關野弘賢