今月の法話
平成22年2月
貫かれた念仏を
「たとい余事をいとなむとも、念仏を申し申しこれをする思いをなせ」
(法然上人)
私たちの人生は生まれてから死ぬまでの一生、年の初めから大晦日までの一年、月の初めから月末、そして朝から晩までの一日と大きな節目から小さな節目があり、そのすべては一コマ一コマが連続していると言えます。不連続の連続といってもいいでしょう。
念珠の珠を日常の一コマ一コマだとすると、その珠は貫いている紐でつないでおかなければ散り散りになってしまいます。日常の生活の一コマ一コマも念仏の信仰で繋ぎ留めておかなければいけません。
現代人は,忙しい忙しいと心を亡くすような生活に明け暮れていますが、その現代にピッタリの念仏信仰、いつでも、どこでもだれでも一切を如来様まかせで、南無阿弥陀仏と口称念仏すればいいのです。激しく動く現代社会の、日常の一コマ一コマを念仏信仰で貫いて下さい。
念仏を申し申しの生活を貫くためにも、仏前では一心に真心こめて称名してその日その日を念仏で貫いた生活をおくりたいものです。信念、姿勢、思いが大切なのではないでしょうか。
宮城 雲上寺
東海林良雲