今月の法話

平成22年7月

ご廟でのお別時にご縁を頂いて

 この度、法然上人八百年大遠忌を来年に控え、大遠忌お待ち受け法要を法然上人の芳骨が納められているご廟で、6月1 日より毎日朝8時から夕方
4時迄お別時(お念仏を何万遍と称える)を5日間勤めさせていただきました。

 早朝よりお念仏を称えさせて頂いていると、鶯の囀りに心が静まり、梢を吹き抜けてくる風に心地よさを感じました。

 108段有ると言われる長い石段を上ってご廟へ参拝される方もたくさんおいでになり、焼香の用意をさせて頂いたこともあり、僧俗合わせておおよそ800人からの方々がご縁を結んで下さいました。又、海外からの方も、慣れぬ手つきで合掌し、焼香をされておりましたが、介添をさせて頂いたところです。お国にお帰りなれば、思い出話に法然上人の事柄も伝わる事でしよう,

 勢至堂では、毎日午後から二席の法話を10人の布教師様にお順いし、五日間させて頂きました。大勢の善男善女の方々が熱心に法然上人のお念仏のみ教えに耳を傾けて下さいました。

 お別時をさせて頂いて、無事成満を迎えられましたのは、み仏のお陰であり、今は亡き諸先輩上入のお導きによるものと強く感じました。準備不足でありましたが、ご本山はじめ関係各位には心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

 十念

合 掌
   

奈良 浄土寺
藤田能宏

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