今月の法話

平成22年10月

生きませる法然様

 先般九月に、北海道小樽まで法然上人がご巡錫に来てくださいました。吉水の里・お念仏のふる郷、京の都よりご分身様のご巡錫を頂きました。
 ご分身をお迎えするために、自坊(私が住職をするお寺)の檀信徒様にお話をさせて頂きました。
 『お迎えするご分身さまは、お念仏のふる里である知恩院様におわします法然さまをそのままに表わされた御姿です。ご分身と申し上げていますが、私たちの心構えとしてはご分身ではありません。生きませる本当の法然さまが知恩院様からはるばるやって来てくださるのだといただきます。そして、生きませる法然様から直接お導きをいただくのです」とお話をさせて頂きました。
 ご巡錫の当日、法然上人にお会いしたいと道場狭しとお集まりくださいました檀信徒の皆様方が、上人とご対面させて頂き、ご対坐させて頂いたとき、満堂の檀信徒様は、心から感激し、涙を流し、お念仏を称えて下さいました。それほど、法然様の御姿は、尊いものでありました。
 お念仏をご縁として、生きませる阿弥陀さま、法然様と思いを馳せることで悦びいっぱいの生活を送ることができます。
 お念仏の生活こそが、「我が人生に悔いは無し」の人生を送ることができます。お念仏にご精進ください。
                            

合掌

北海道第一 長昌寺
麻上昌幸

バックナンバーを見る