今月の法話
平成23年2月
今年の目標
いよいよ来月彼岸が終わりましたら法然上人800年大遠忌報恩感謝法要が勤められます。是非ご縁を結んで頂きたく存じます。
1月もアッと言う間に過ぎました。先日喫茶店へ行った時のこと、年配のお客さんとマスターがお話をされていました。
客 「今年は何を目標にして生きていこうかと考えている。マスターは何か目標にしていることがあるかね」
マスター 「しいて言うなら、この店を精一杯やっていくことだけです」
客 「若い人はよろしいですな。若いときは色々目標や挑戦することがあって楽しかった。この歳になるとなかなかその目標が見当たらなくて。何か目標を定める事が、年寄りには大事に思う」
客 「そう思われませんか」と私に聞かれた。
私 「人生の目標ですか。ところで、失礼ですがおいくつになられますか?」
客 「今年で満82歳になります。いくつになっても目標が大切ですよ。朝起きたら今日はああしてこうしてと考え、出来ても出来なくても、毎日目標を立てて行うようにしています。あなたの目標は何ですか?」
私 「私は浄土宗僧侶ですから、法然上人のみ教えであるお念仏を称えて、娑婆を厭い捨てて、極楽に喜び生まれることを目標に日々念仏を申させて頂いております」
客 「なるほどそうですか。死ぬまで目標を見失うこと無く日暮しの出来ることはその通りですな。良い事を聞かせてもらいました」と。
人生で目標を持つことは大切なことです。法然上人が教え示された「お念仏」を称え続ける事が人生の目標であります。日々念仏行
合掌
伊勢 九品寺
横井睦尚