今月の法話

平成27年4月

春を迎える

「北に住む人は しあわせ 春を迎えるよろこびを 誰より強く感じることが

  出来るから」 (NHKみんなのうた・「しあわせのうた」)より。

 東北、秋田の冬は長くなかなか雪が融けません。3月のお彼岸も近くなりますと、太陽の光、風と土の匂いで春をようやく感じます。夏場にはやっかいな雑草も、雪の下からちょこんと顔を出すと「ああ春だなあー」ほっとするのは、私だけでないと思います。

 この想いに自然と声に出てくるのが「南無阿弥陀仏」さあ冬場を乗り切ったぞ!ありがとうございます!また1年頑張ろう!・・・の想いを込めてのお念仏です。北国の1年がこの時から始まるような気が致します。 この「しあわせのうた」が北国の人々の気持ちをストレートに表現してくれて、とても嬉しく誇らしく思っていました。

 どこにいても、どんな時でも、常日頃名号を称えることは、自分を見つめ直す為にも大事なことだと思います。 また、たとえどんなにつらい人生でも、お念仏を申しておれば必ず花咲く極楽浄土の春を迎えることができるのです。

 そこにおられる阿弥陀様に身もこころもすべてをお任せし、「南無阿弥陀仏」のお念仏に精進してまいりたいものです。

                                     

合掌
                             

秋田 善長寺
渡辺正歓

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