今月の法話
平成27年7月
今あるいのち 先祖のおかげ
亡きご先祖様に感謝し供養するのが「お盆」です。
私共はこの世に「いのち」を頂きました。今ある「いのち」先祖のおかげによるものです。誰にも両親(父母)があります。その両親にもそれぞれ両親 がいます。曾祖父母は8人、高祖父母は16人、その前を先祖父母といい32人、10代遡ると1,024人、20代で1,048,576人、30代で1,073,741,824人にもなります。つまり量(はか)ることができ無(な)い「いのち」 無量のいのちを頂いたのです。4人の祖父母は誰しもわかりますが、8人の曾祖父母全員わかる方がおいででしょうか。ましてや32人の先祖父母一人もわからない。でもその方々のおかげで「いのち」を頂き今いきています。
年に一度今は亡きご先祖様を手厚くお迎えし供養するのが、今を生きている私共の務めです。お盆の期間中、菩提寺のご住職に自宅 まで来て頂きお経をあげてもらうことを「棚経」と言います。今では精霊棚を 作る家はほとんど見かけませんが、仏壇の前に机を置きお位牌を出し「盆支度」 をします。今あるいのち先祖のおかげに感謝し、棚経の最中は家族全員が住職 の後ろに座り心からご先祖様の供養をしたいものです。
無量のいのちをいただき 無量のひかりに照らされている私共ですがやがて はご先祖様のおられる極楽浄土へ行く身なのです。 今あるいのち 先祖のおかげに感謝し「お盆」を迎えるにあたり、こころから 「南無阿弥陀仏」をお唱え致しましょう。
合掌
三河 攝取院
日尾野隆光