今月の法話
平成27年12月
お念仏で笑顔に
今年も師走を迎えました。この一年私たちにとってすべてが満足に行えたでしょうか。納得のいくように物事が運べたでしょうか。
お釈迦さまの教えの根底には「一切皆苦」、つまり世の中すべてのものは自分の思い通りには決してならないということです。だから毎日笑顔ばかりでは過ごせません。
そんな私を支え、励まし、導いて下さるのが、阿弥陀如来さまです。
阿弥陀さまのことを『無量寿経』には 、
「まるで雪山のようです。日の光に美しく輝き、きよらかだから。
大地のようです。すべてのものを分け隔てなく受け入れて下さるから。
きよらかな水の流れのようです。洗いきよめて下さるから。
火の王のようです。罪、闇、悩みを焼き尽くして下さるから。
風のようです。どんなものにもさまたげられず悠々とすすみ往くから。
雲のようです。目覚めよ、目覚めよと、法雷を放ち私の心を揺り動かして下さるから。
雨のようです。心をうるおし、命をはぐくんで下さるから」
以上はほんの一部ですが、このような素晴らしい阿弥陀さまのお徳を頂けるならば、一切皆苦の今日一日であっても、きっと笑顔ですごせていけることでしょう。そのための修行の道が、南無阿弥陀仏と唱えるお念仏です。
お念仏で笑顔の年の瀬を、新春をお迎えください。
合掌
北海道第一 長昌寺
麻上昌幸