今月の法話

令和3年7月

往き生まれる

昨年3月の志村けんさんの急逝報道には言葉が出ませんでした。すぐに生前の映像を見ながらの追悼番組が放送され、その番組の最後、ドリフメンバーの加藤茶さんがお別れの言葉を贈られました。メンバー中一番若い志村さんの旅立ちへの悔しさと、先に旅立っているリーダーのいかりや長助さんの思いも代弁しながら最後にこう締めくくりました。

「ま、いずれそう遠くないうちに俺たちもそっちに往くと思うから、それまで長さんと酒でも酌み交わしながら、ドリフの新しいネタでも考えといてくれよ。5人がそっちに全員集合したら、そっちのお客さんを大爆笑させようぜ。約束だぞ。じゃ、それまでゆっくりと休んでくれ。大好きな志村へ。」

2500年前お釈迦さまは、後の世お浄土での再会((とも)一処(いっしょ)()する)をお説き下さいました。消えてなくなるこの世の旅立ちではありません。私のままに、この世の続きの命を生きるのであります。

「お念仏申す者を一人も漏らさず、極楽浄土に必ず救い取るぞ。」このお誓いを更にさらに深く心に留めながら、お念仏の日々を続けて参りましょう。大好きな方とまた再びお会い出来るところがあるのですから。

合掌十念

山形 専念寺
佐藤康正

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